●概要
　注入式鋼管先受け工法は、土砂地山や亀裂の卓越した岩盤などの脆弱な地山に鋼管を打ち込み、その周辺を固結材で改良することにより、地表面沈下を制御し切羽の安定を計る工法です。
　鋼管の打設は、通常の切羽作業に使用されるジャンボを用い、坑内夫による施工を行い、特殊な拡径ビットで削孔と同時に鋼管を挿入する２重管方式で打設します。
　削孔終了と同時に拡径ビットを収納し、ロッドを引き抜いた後、鋼管内にセメントミルク等の固化材を注入し、地山との付着度を向上させ、鋼管の強度を補います。
●特徴
　・崩壊性地山でも確実な削孔及び鋼管の挿入が可能です。
　・削岩機に鋼管・ロッドの供給装置を取り付け機械化することで作業の短縮化を計ります。
　・鋼管口元部に特殊な埋設装置（ヤットコ）を用いるので、作業シロ確保のための断面拡幅が不要です。
　・注入による地盤改良を主体にしているので、鋼管は細径で打設ピッチもとばせます。